2008年12月26日金曜日

中国の宇宙育種、トマト【太空番茄十号】

トマト【太空番茄十号】
 中国は1987年から宇宙生命科学実験が17回実施されている、神舟宇宙船や人工衛星を使用を主とし、衛星の宇宙実験施設で種子植物繁殖することです。 中国の"宇宙育種"は、世界をリードするレベルにある。

 宇宙育種のさまざまな要因には、弱い磁場の空間、宇宙船の空間において宇宙線や微小重力で種子作物の遺伝子に、有益な変化を実現することです。
 トマトに限らず、宇宙で種子を育成したものを宇宙育種と呼んでいます。宇宙育種には、宇宙特有の超真空・低重力などの環境により、一種の突然変異が引き起こされます。その結果、地上で育てられたものよりも大きく、品質、栄養価にも優れたものになるのです。さらに寒さや虫害、ウイルスに対する抵抗力も強くなっていることが研究により明らかになっています。問題になっている遺伝子操作とは異なり、人間に対する悪影響はないとのこと。地球地面での繁殖サイクルより短縮と効率よく改善するため、育種では地球で新品種の繁殖地を作るよりも効率がよい。

 地球に戻った種子は選抜過程は少なくとも3-5年の安定性試験栽培のスクリーニング、多くの選択経験豊富な専門家が、試験栽培、繁殖試験を経て、有望品種の系統選抜の、さらに安定化に少なくとも2 〜 3年試験栽培し、中国の国や地方、閣僚レベルの委員会で承認した品種、中国の宇宙育種では、これまで20以上の作物の新品種が発表されています。

 トマトの新品種の育種のために、中国の宇宙育種のトマト【太空番茄十号】を親にして、新品種の育種を進めています。
【太空番茄十号】
特徴:早熟、多産、風味良し、保存・運送に優れ、狭いところでも植えることができ、耐寒性に優れ、カロチンが普通のトマトの3倍、ニンジンの10倍である。1ムー当たり6,000キロ以上の生産が可能である。栄養値がとても高く、美容・ダイエットに効果がある。生育旺盛、 果重350グラム、非常に高い収量、果形ほぼラウンド、ピンク、甘酸っぱい味がおいしい、厚肉、果物の実割れ変形少し、葉のカビ、細菌、青枯れなどのウイルス病に高抵抗。 高低温度と低光と露地で栽培することができます。

【NASAの宇宙トマト、平塚農業高校で栽培試験】
“宇宙トマトの研究” が県立平塚農業高等学校園芸科学研究班によって行われている。  1984年、スペースシャトル・チャレンジャー号に積まれて地球を飛び立ち、宇宙空間に6年間滞在したトマトの種子2袋(各袋40粒程度)と、比較のために地球上で同期間保存されていた種子1袋。これらが、NASA(アメリカ国立航空宇宙局)での20年近い保管を経て、昨年JAXA(宇宙航空研究開発機構)を通じ同校へ。
しかし、このトマトはケチャップなどの加工用ですから、味は・・・です。
http://blogs.yomiuri.co.jp/shashun/2008/07/post_61d5.html
http://surc.isas.jaxa.jp/Space_Agriculture/Archive/SpaceAgri_38.html#Anchor-35882

2008年12月18日木曜日

NPOが目指すこと、未来に残す日本の宝。

  安芸市の山村に残されている、百年の古木柚子
安芸市の山奥に残されている、百年の実生柚子は高知県だけではなく日本の宝です。世界に約三千本しかないといわれています、今ヨーロッパからも実生の柚子の注文が来ています。しかし毎年、高齢化による過疎で放棄地が増えています。
 我々NPOはその調査と保護活動に2年前から取り組みを始めました。

下に添付している資料は、NPO地域支援農業サロンが昨年事業計画として、国土交通省の支援事業に応募の内容です。

しかしなぜか地元の安芸市の推薦が得られず・・・、応募は取り下げましたが調査と事業は継続して進めていて。実生柚子の古木の放棄地を調査して、圃場をまとめて事業としての農業法人や企業、新規就農に引き継いでいくことを進めています。
 高知県の産業振興計画の委員長受田高知大副学長や知事のブレーンなどにもその内容を相談して進めていますし、具体的にも新規就農をスタートして受け入れの案内をしています。
 11日の県議会での知事答弁で、【不況による失業者を農業、魚業など一次産業に受け入れるために、農地と空き家、技術習得をセットにした迎え入れる仕組みを検討している・・・】との内容はまさに我々の進めていることと同じです。

しかし、この百年に一度の大不況で日本の社会や産業構造が変わろうとしているとき、日本人には危機意識が薄いです。今私達の身近にある資源を残す活動こそ、日本が新たに力を取り戻すこととなるのです。

【国土交通省に提出した応募資料】
 高知県安芸市入河内集落、48世帯、人口約100人高知県安芸市入河内地区において、かつての基幹産業であった林業の衰退により人口流失が著しく、高齢化が進行したことにより、ピーク時に比べて人口が半減し、地区内にある唯一の小学校の在校生は4人と廃校寸前の状態であり、典型的な中山間の限界集落で、コミュニティの活力低下が大きな課題となっております。
 百年以上の【実生柚子】の木は世界に2500本ほどしかないといわれていますが、そのほとんどが安芸市周辺のこの地区にあります。また江戸時代以前から入河内地区伝わっています【入河内大根】が残っております。しかし集落の高齢化と過疎のために管理ができなくなりつつある【実生柚子】の放棄地の保護、【入河内大根】の保護、伝統野菜【入河内大根】や【実生柚子】を特産品として売り出し、祖先が代々守ってきた川や山や中山間の農地、実生柚子や入河内大根などの伝統的な農産物を守り伝えていく活動を通じて、地域に対しての誇り、内外の人材との交流、定住人口の拡大を図り、地域に愛着を持つ者が新たな担い手になることを目指すようにいたします。
① 地域支援農業サロンが中心となって。市や県、JAなど連携して伝統野菜【入河内大根】や【実生柚子】の「種子」の選別や保存、入河内地区の団体との料理レシピ作り、【入河内大根】や【実生柚子】、それらを利用したものを特産品として売り出しをする運営システムの構築を図るようにいたします。
② 入河内地区を訪れる人が短期間の滞在で効率よく、かつ、健康的に入河内地区の魅力を体験でき
ように、一定の集客力のある農家民宿(浅春(せんしゅん))と隣の集落の温泉施設(こまどり)を核に地域の特色ある地域資源をめぐる森林浴散策コース作りをおこないます。
③ 地域居住や定住希望者の受け入れを促進するために、入河内地区の実態調査、空き家活用協力者の確保、交流体験事業の試行等により、古民家の有効利用を図ってまいります。
④ 安芸市、JA安芸と連携して入河内大根や実生柚子、お茶の収穫祭等のイベント、販売促進のイベントの企画等を行ないます。
 本事業は、入河内地区を活動拠点とする地域支援農業サロンが、行政のほか、東京農業大学農学部、人間植物関係研究室をはじめ入河内地区以外のさまざまの主体と連携・協働をしつつ、地域資源の積極的な活用により、交流・定住人口の拡大を図り、地域の文化や誇りを維持存続させようとする点で、地域の自立に貢献できる活動である。伝統野菜【入河内大根】や【実生柚子】の「種子」の選別や保存活動等の運営については、都市と山村との交流等の実施を通じて入河内地区サポーターの拡大等により、持続可能な活動にしてまいります。
 また、本事業は、人口減少や高齢化により文化・伝統の維持存続を図ることが困難な地域が全国に多く存在すると考えられることから、その結果はこうした地域の今後の取り組みにも参考となりうるものであるため、モデル性があります。
(住民との関係)
・地域支援農業サロンの活動を通じて、入河内地区のグループ(実生柚子の保存と活用)、入河内大根を守る会と日頃から住民との意見交換等を行っていますが、今後は、地域資源の活用や空き家の調査などで連携・協働していく予定です。
(行政との関係)
・安芸市の広報活動と連携した情報発信をしていく予定です。
(東京農業大学農学部人間植物関係研究室との関係)
・ 東京農業大学農学部の教員3名、学生25名と入河内地区住民の交流会を平成19年12月に入河内公民館にておこないました、継続して東京農業大学農学部の学生の山村農業のインターシップを平成20年10月に予定、活動全体を通じて、企画面でサポートしていただきます。
(東京・老舗果物専門店グループ「中央班」との関係)
・東京都心部の老舗の果物専門店のグループで「中央班(会長・大島博千疋屋総本店代表取締役)」
の7社、11名(千疋屋総本店、京橋千疋屋、㈱キヨタ、果山、フルーツいまの、フルーツあすなろや、京急ストアー)の代表取締役と入河内地区住民の交流会を、平成20年5月に入河内公民館にておこないました、継続して企画面でサポートしていただく予定です。
(農産物直販所との関係)
・入河内地区や安芸市の特産品を利用して開発した新製品の販売や、森林浴散策コースの休憩所や農家レストランの設置に協力を求めていく予定であります。
1. 本事業の実施により、交流・定住人口が増加し、それに伴って伝統野菜【入河内大根】や【実生柚子】の保護活動や販売の担い手やサポーターも増加することが期待されます。事業終了以降についても、伝統野菜【入河内大根】や【実生柚子】の保護活動や販売や、伝統的な農産物を守り伝えていく活動を通じて、地域に対しての誇り、内外の人材との交流、定住人口の拡大を図り、地域に愛着を持つ者が新たな担い手になることのコミュニティ活動を継続させるように努めてまいります。
安芸市入河内地区の山を越えた隣には、村おこしの成功例として全国的に有名な【馬路村】、高知県のブランドの鳥として有名な【土佐ジロー】の畑山地区、上流には伊尾木川ダム、下流の安芸市街地には阪神タイガースがキャンプを行う野球場、岩崎弥太郎の生家や観光名所の野良時計などがあります。
しかしすべて点として存在しております、これを線としてつないで多様な主体との連携をさらに強化して、いっそうの情報発信に努めてまいります。
 安芸市内から伊与喜川沿いに入河内地区を通り、国道195号線(土佐中街道)につながっている道路は、国道195号線(土佐中街道)から高知県東部につながる唯一の道路ですが、本事業の実施により、江戸時代から利用されてきた道路を守り、新たな利用へと努めてまいります。
また、高知市から安芸市、室戸市へとつながる国道55号(土佐東街道)は一つしかなく、また海岸を通っているので、台風や土砂崩れ、事故が起れば渋滞や通行止めとなります。
50年以内に必ず来るといわれている、南海大地震のときのためなど、今後地域支援のための連携と情報発信に国道55号(土佐東街道)の調査に努めてまいります。

2008年12月15日月曜日

農家民宿、浅春(せんしゅん)テレビ全国放送で紹介される

 絶景・にほん列島小さな鉄道めぐり旅で、NPOのメンバー有澤さんの農家民宿【浅春】が紹介されました。タレントの森本レオさんが入河内を訪問、浅春に泊まって入河内の自然を紹介しています。
 山奥の小さな村ですが、日本の残したい風景がそこにはあります。そして土佐の山村の素朴な生活があります。
農家民宿 浅春せんしゅん-民宿ガイド-
 定員:1日1組5名まで 宿泊料:6500円/人(1泊2食付き)
特徴:○うちのばーちゃん(90歳近い)が田畑を回り育てた米、茶、柚子、野菜、鶏の卵などを活かした料理や、地元の食材にこだわった家庭料理を味わっていただいています。
○隣の集落には「温泉こまどり」があります。田舎の素朴な温泉で、疲れを癒していただけます。(11:00~18:00営業、火曜日休み)
○台所には、冷蔵庫や調理器具、食器も揃えています。地元の野菜を使って自炊もできます。 お願い:歯ブラシ、タオルなどの洗面用具や、ねまきはご持参ください。
※駐車場もあります。
〒784-0272 高知県安芸市入河内にゅうがうち737
TEL・FAX:0887-36-2107
受付:電話は8:00~21:00   
FAX・E-mailは24時間対応

土佐の伝統野菜、入河内大根、お大師ナス、焼畑のカブ




 入河内大根、大きさはまだ小さい方でこれの2倍(4キロ~5キロ)になります。 (NPO地域支援農業サロン中屋会長は入河内大根保存会会長でもあります)
入河内大根(土佐の古文書の記録に乗っているのは五百年前)
高知県安芸市の山あいの入河内地区で栽培されていた伝統野菜「入河内大根」、サラダなどの生で食べて美味しく、煮も物にしたときに煮崩れしない、加工にも向くおいしい大根。葉っぱも柔らかくておいしいです。
五百年以上前から高知の山村で守られてきた大根、お正月に高知は鯨との雑煮を作りますが、
全国の伝統大根の中ではベストの味の大根。
お大師ナス(江戸時代からのお大師ナスや弘法さんのナスと言われていたらしい) (全国一のナスの産地、安芸市で試験栽培、11月の霜が降りるまで露地栽培、無農薬で栽培、通常のナス(日本で7割も生産されている品種、千両ナス)のように硬くならず、豊産制で焼きナスや天ぷら、煮付けやサラダで食べると美味しい。寒さと病気に強い。)
 弘法大師が伝えたという言い伝えがありますが、その由来、伝来はさだかではないが、江戸時代には高知で栽培されていたようです。
 品種の特性(J.S.T見解)として、宮崎県の伝統野菜【佐土原ナス】の系統で、高知でその土地にあったものとして、長い年月で選抜されたもと思います。
佐土原ナスは熊本長なす、松山長なす、長野のていざナス、家康のお国替えで新潟に伝わり、【新潟焼き茄子】となってその美味しさから全国に種が伝わり、【焼き茄子】という言葉の語源となった茄子。
焼畑で作られていましたカブです。
 焼畑のカブ、高知県の山村では、日本で最後まで焼畑農業がおこなわれていました。
カブは植えてから早く収穫できますし、収穫しても長く持ちます。そのために長いあいだ伝統野菜として、焼畑で作られていました。甘くて美味しいカブです。
 焼畑がなくなっても細々と山村で作られていましたがもうほとんど無くなりつつあります。
病害虫に強く、花のにおいが強く受精が強い。

2008年12月8日月曜日

有機農業を推進するには、国の保護と補助金行政が必要です。

  資料:農耕と園芸
有機農業が生き残れるか、 それには国や県、市がいろいろな支援をすることが必要です、有機農業で生産される農産物の販売だけでは、JAS有機の認証を受けても、消費者の意識からして、農家は食べていけません。
 EU、スイスの農業保護行政を手本にするべきです。
 議員立法で提出された有機農業推進法は,参議院で2006年12月6日に承認の後,2006年12月8日に衆議院で承認されて成立した。
●有機農業推進法の概要
 有機農業推進法では,「有機農業」を,「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として,農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう。」と定義している。そして,有機農業を推進する際には,
 (a)農業者が容易に有機農業に従事できるようにすること
 (b)農業者やその他の者が有機農産物の生産・流通・販売に取り組めるようにすること,消費者が有機農産物を容易に入手できるようにすること
 (c)有機農業者,有機農産物の流通・販売者と消費者との連携を図ること
 (d)農業者やその他の関係者の自主性を尊重しつつ推進すること
を基本理念としている。
 有機農業を推進するために,まず農林水産大臣が,
(1)有機農業の推進に関する基本的な事項,
(2)有機農業の推進及び普及の目標に関する事項,
(3)有機農業の推進に関する施策に関する事項,
(4)その他有機農業の推進に関し必要な事項からなる「有機農業の推進に関する基本的な方針」(基本方針)を定める。
そして,都道府県が基本方針に則して「有機農業の推進に関する施策についての計画」(推進計画)を定めるように努める。
 国および地方公共団体(都道府県,市町村)は,
 (a)有機農業者や有機農業を行おうとする者を支援するために,有機農業に関する技術の研究開発とその成果の普及
 (b)消費者に対する有機農業に関する知識の普及や啓発のための広報活動
 (c)有機農業者と消費者の相互理解を増進するための有機農業者と消費者との交流促進
 (d)有機農業の推進に必要な調査
 (e)有機農業の推進のための活動の支援に必要な施策
を行う。また,国は地方公共団体が行う有機農業の推進に関する施策について必要な指導,助言,その他の援助を行うことができる。
●今後の課題
 本法は2006年12月5日,12時8分からの参議院農林水産委員会で趣旨説明が行われ,直ちに参議院本会議に提出することが承認されたが,この間たった8分間しか要さなかった。法案の内容についての質疑のやりとりがなかったので不明な点があるが,それを含めて下記の課題があろう。
 (1)「準有機農業」を含めるのか否か
 本法の有機農業の定義では,「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(JAS法)に準拠した有機農産物を生産するものだけを有機農業とは明記していない。このため,日本農林規格に準拠していないが,化学肥料,化学合成農薬,遺伝子組換え体を利用せずに,環境への負荷をできるだけ少なくして農産物を生産している農業(仮に準有機農業と呼ぼう)を有機農業として本法の対象に含めるか否かが問題になろう。現在でも,生産そのものはJAS法の生産基準に準拠しているものの,JAS法が要求している検査機関による認証制度は,生産者を常に疑いの目で眺めて,生産者と消費者の間にできている信頼関係を否定するものであり,しかも多額の経費を要求するのに納得できないとして,JAS認証を受けない人達がいる(法的には有機農産物として販売できない)。こうした準有機農業の人達をどう扱うのかが問題になろう。つまり,この有機農業推進法がJAS法に準拠して有機認証を受けた有機農業しか認めずに,「準有機農業」を対象外とするのか,それとも,「準有機農業」が有機農業の認証を受けやすくするように,検査料を補助する仕組みを作るかなどが課題となろう。
 (2)環境負荷軽減の担保
 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を実践することが定義に記されているが,それを担保する仕組みを作るか否かも課題である。例えば,現在でも化学肥料を使わずに,有機質肥料や堆肥を過剰に施用して,硝酸濃度の高い野菜を生産し,環境に硝酸やリン酸を放出している集約的な有機農業も存在する。また,冬期を裸地にして風食や余剰な硝酸の地下浸透を助長したり,夏期や秋期の豪雨時に水食によって土壌流亡を起こしたりしているケースもある。環境負荷の防止について具体的な条件を設けるかも大切なポイントになろう。
 (3)環境ストックの価値向上の評価
 健全な有機農業は農業による環境へのマイナスインパクトを軽減するだけでなく,農地の持つ公益的機能(国土保全機能,生物多様性の保全,景観の維持・向上など)の向上に貢献しうる。こうしたプラスの効果を本法は評価していないのをどうするのか,それを入れるなら,どう担保させるのかの議論が残されよう。
 (4)支援の具体的な内容
 EUは有機生産者に対して転換期間に支援金を支給しているが,日本では国レベルでは支給していない。この点をどうするのかなど,国や地方自治体の行う各種の支援の具体的内容が大きなポイントになろう。


2008年12月7日日曜日

WTO農産物重要品目 (農業自由化交渉は?、米はどうなるのか?)

 世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉、ドーハラウンドの閣僚級会合が7月末に決裂していたが。
(時事通信) 2008年12月7日(日)10:30
 【ジュネーブ6日時事】世界貿易機関(WTO)新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の農業、鉱工業両分野の交渉議長は6日、関税引き下げなど自由化ルールを盛り込んだ市場開放の大枠(モダリティー)合意案を公表した。農業分野は、関税引き下げ幅を例外的に低く抑えられる「重要品目」の対象数を、全品目の最大6%とするなど7月の閣僚会合での議論の流れをおおむね踏襲。最大8%の品目確保を目指す日本にとって厳しい内容となった。
日本の重要品目⇒米、小麦、乳製品、砂糖、サトウキビ、
 米の重要品目入りの大義名分は、WTOが重要品目に対して認める例外的に高い関税率を維持することによって、海外産の廉価なコメの流入を防ぐということである。一方、減反のそれは、米の価格を高く維持することで、生産者の生活の安定を図ることだ。消費者負担の上に成り立つこの防御一辺倒の姿勢こそ、日本の農政の特徴である。
 しかし、今やその大義名分はいずれも成り立たない。
 米の60キログラム当たり2万円という関税は、今の国内米価1万4000円より高いので、輸入米価格が0円でも輸入されない。また、海外産の安い米と言うが、それは昔の話だ。日本米に品質的に近い中国産米の日本への輸入価格は1万円にまで上昇している。いまや4000円の関税さえあれば十分だ。要するに、国内米の保護のために重要品目入りが不可欠というロジックはすでに正しくないのだ。
 次に、生産調整だが、減反面積が110万ヘクタールとすでに国内の水田全体の4割超に達しているのに、米価の下落は続いている。生産調整には麦や大豆などに転作させる目的で補助金が支払われているが、国家の財政事情などから、年々減額されており、生産者からみれば、この“生産カルテル”への参加メリットは減退している。
 政府が昨年生産調整を農協に任せたことから減反面積目標が達成できなくなり米価が低落したため、今年度は農林水産省と農協ほかの関係団体が連判状まで交わして10万ヘクタールの目標上乗せと官民上げての取組みの強化をおこなったが、上乗せ分の7割しか達成できていない。
ある農業研究所の試算では、過度の関税保護と生産調整を撤廃すれば、価格は60キログラム当たり約9500円に低下し、需給は現在の900万トンから1000万トン以上に拡大する。
食管制度以来、米価引き下げに対しては農業団体から農業依存度の高い主業農家が困るという反論がなされてきたが、そうであるならば、現在の1万4000円と9500円の差の8割程度を、主業農家に補償すればよい。
 流通量700万トンのうち主業農家のシェアは4割であるから、約1600億円の財政負担ですむ。これは、生産カルテルに参加させるために農家に支払っている補助金と同額だ。
 ちなみに、価格を引き下げて財政による直接支払で補償するというこのやり方は、ウルグアイ・ラウンドで過剰農産物処理のために必要だった輸出補助金の削減についてアメリカに譲歩するためにEUがとった戦略でもある。高い価格を下げれば過剰が少なくなるからだ。
 土日しか農業に従事しない兼業農家も、主業農家に農地を貸せば現在の10万円程度の農業所得を上回る地代収入を得ることができる。主業農家の規模が拡大してコストが下がれば、主業農家の所得は上昇するし、兼業農家が受け取る地代も増えるだろう。
 メリットはまだある。価格が低下すれば、国際市場での競争力が増すわけで、輸出という攻めの農業が可能になる。日本の人口は減少するが、世界の人口は増加する。しかもアジアには所得増加にも裏打ちされた拡大する市場がある。
日本を代表する自動車や電機産業は、海外に目を向けることで発展してきた。農業も防御一辺倒から国際市場の開拓に転じるのだ。これが自国の食糧安保だけでなく、食糧難時代の国際貢献の道でもある。
 国内農業の疲弊度合いを考えると、今がぎりぎりのチャンスだ。日本はこの与えられた最後のチャンスを逃してはならない。

2008年12月6日土曜日

有機農産物が一般社会に認知されていくに必要なことは。

   天敵利用のピーマン栽培、高知県芸西村
 先輩の一之瀬さんがムソーの後藤さんと来高、ショウガやピーマン、ナス、などを案内をする。国産野菜や有機野菜の人気が急上昇。小売りの現場では生産者の顔が見える地元野菜が脚光を浴び、野菜にこだわる消費者は有機野菜の会員制宅配を利用するなど国産野菜への注目が高まっている。

 一之瀬さんは、大地やラデッシュ、いずみ、ムソーなどで会社のトップとして現在の有機の農産物や食品の時代をつくった一人です(現在は顧問)。
遅れている高知の有機農産物の助言と販売指導を仰ぐために、先輩に来ていただいたのです。

 流通大手のイオンが運営する大阪市内のジャスコでは、農薬の使用回数や化学肥料の使用量が府の標準の半分以下で生産された野菜や果物「大阪エコ農産物」(府認証)の取り扱いに力を入れたり、合成保存料を使わないなどの独自基準に基づいた産地直送のプライベートブランド「グリーンアイ」などを柱に品ぞろえを行っている。
 しかし、同じ国産野菜に関しても「消費者が選ぶのは高くて品質の良い商品か、安い商品のどちらかになってきた。中途半端な価格の商品が一番売れない」と、消費者の二極化が顕著になってきたという。
 こうした食への安全や健康に関心が高まる中、一部で人気を集めているのが有機野菜だ。種まき、または植え付け前2年以上、禁止された農薬や化学肥料を使用していない田畑で栽培するなどの厳しい基準をクリアした(農水省の定める)有機JAS認証を得た野菜のことで、特に中国冷凍ギョーザ事件を受けて都市部では需要が一気に増加した。
 今、野菜をめぐる消費者ニーズはこれまでの生産側の課題を打ち消す追い風になってきている。しかしまだまだ価格の問題が大きい、今後有機野菜が一般的になるためには、生産コストを安く安定した生産技術が必要です。

2008年11月24日月曜日

高知の伝統野菜【お大師なす】と昔のなす料理。

 昔の土佐の伝統野菜や食事についての昭和初期の調査資料に、【なすのそうめん煮】についての記事があります。
【なすは、夏のおかずに毎日といっていいくらい出す。煮る、焼く、あえる、そのうちそうめんとの炊き合わせは、年寄りも子供も喜んで食べる。とろりと喉をこすが快くて、どの家でも好物料理に入れられる。】その料理に使われていた土佐の伝統野菜のナス。
 大師ナス(江戸時代からのお大師ナスや弘法さんのナスと呼ばれていたらしい)、今の硬くて味ないナスではなく、柔らかくて甘いナスです。
全国一のナスの産地、安芸市で生産されているナス(日本で7割も生産されている品種、千両ナス)のように硬くならず、豊産制で美味しい。寒さと病気に強い。
 弘法大師が伝えたという言い伝えがありますが、その由来、伝来はさだかではないが、江戸時代には土佐で栽培されていたようです。
 品種の特性(J.S.T私見解)として、宮崎県の伝統野菜【佐土原ナス】の系統で、高知でその土地にあったものとして、長い年月で選抜されたもと思います。
佐土原ナスは熊本長ナス、松山長ナス、家康のお国替え命令で新潟に伝わり、【新潟焼きナス】となってその美味しさから全国に種が伝わり、【焼きなす】という言葉の語源となったナス。
高知には【十市小ナス】という伝統野菜のナスもあります。

「佐土原ナス」

2008年11月18日火曜日

地産地消の食育で全国でも注目の完全米飯給食

 後免野田小学校の給食、炊き立てのお米が美味しいかったです。
 南国市後免野田小学校、アンパンマンの作者、やなせたかしさんの母校です。今回北海道の皆さんと給食の視察に野田小学校に行ってきました。
 野田小学校は週5日の地元産お米での米飯給食、できるだけの地元の野菜や食材を使った給食をおこなっていて、食育教育で全国から視察がひっきりなしの学校です。
 私達も試食をしました。20年前に3年間給食のある学校で勤務しましたが、ぱさぱさでヒドイ味のパン、こんな不味いパンがあるのかというものでした。あれ以来パンは嫌いになり、できるだけ食べないことになりました、週一回の米飯給食が楽しみでした。(マズイ米でしたが、パンよりマシでした)
 地産地消は食育教育から、今の米離れは給食世代のその結果です。
 教育委員会との懇談で、もっとも難しかったのは【従来の食材納入業者を切ること、議員の介入やいろいろあり、3年かかったそうです】南国市の取り組みは全国から視察が年間100件くらいあるそうですが、高知県でもまだ例外です。
 20年前に私も、学校の給食委員として【米飯を増やす、箸を使う(当時は先割れスプーン)】の意見提案をしましたが、1年で給食委員を変えられました。

2008年11月17日月曜日

北海道と土佐の高知との歴史的な会合へ【おきゃく】


 ノースの大黒さんとMさん、歴史に残るおきゃく(興奮でチョットピンボケ)

北海道から【農山漁村地域力発掘支援モデル事業】の皆さんが来高、3日間の強行スケジュールで視察と高知の友人達との会食に、忙しい日程ですが、実りあることがタクサンありました。
今回の訪問は、ノースプレインファーム株式会社の大黒社長はじめ役員や興部町の行政など12名です。
北海道と土佐の高知が農業や農産加工でタッグをくんで、新事業を考える出会いで、高知市商工会会長のMさんと土佐のおきゃくでたいへん有意義な話や話題満載の楽しい時間でした。 北海道からのお土産は、もちろんノースプレンファームが発祥の【生キャラメル】です、高知では入手できないものですから、皆さんから大好評です。 
テレビで人気の、花畑の田中さんはノースの生キャラメルを勝手にコピーしたものです。(彼は大黒氏からのコピーをテレビでしぶしぶ認める) 新千歳では、行列ができるようですが、ノースプレインファームの生キャラメルとは製造と味では天と地の差があります。ぜひノースの本物を味わってみてください。
 

2008年11月12日水曜日

昔の戦友との再会


   久しぶりに昔のヨットの仲間から連絡がある。
元日本外洋帆走協会 、NORC610 飛車角Ⅱ世

 瀬戸内海に艇を回するので、室戸港に入るので洲本まで乗れないかという連絡です。上海・大阪レースで室戸沖で落水して行方不明、アメリカカップで戦った南波の弔いもするので、私も参加するようにとのこと、【最近の若いやつは塩気がないから、オーバーナイトや吹いたらすぐへたる】とMさんから愚痴がでる。
 全日本の選手で10年間オフシャーレースを戦った仲間に久しぶりにに会い痛飲し、昔話を楽しみに・・・。
 しかしケトー(白人)の社会では、セールボートで若者を育てる、やつらのあの強さは日本人も必要だと思います。映画の【白い嵐】や【パーへクト・ストーム】の海軍救助隊のタフさは尊敬に値します。
 私も沖縄・東京レースで、メイストームでまる2日死ぬ苦労しましたが、その体験は今の自分を創っています。
 

2008年11月11日火曜日

尾崎高知県知事直轄の高知県産業振興計画(知事講和より)

高知県の一人当りの県民所得は、全国46位、全国平均の7割です。
製造品出荷額・全国46位 5,498億円
しかし全国45位の島根県が、1兆1,117億円で島根県の半分しかありません。
 食料品の県際収支は、徳島県、香川県、愛媛県は黒字ですが、高知県は赤字です。その赤字額は1千億円、徳島県は1千億円の黒字ですから高知県と徳島県と2千億円の差かつていいますから、四国4県の中では大きく低迷しています。
 同じように農産物の出荷額に比べて、食料品の製品出荷額等は、高知県は極端に低い、食料品の製品出荷額等/農産物の出荷額=0.7(全国平均、2.5)
極端に低い食料品の製品出荷額等は46位であります。
 しかし高知県は大きな可能性を持っていることも確かです。
◎ 【地元ならではの美味しい食べ物が多かった】旅行雑誌「じゃらん」調査。
2007年:1位 高知県、 2008年:2高知県、
カニなどの食材が豊かな北海道を含めてのこのランクは、大きなポテンシャルをもっていると思います。
高知県が経済指標46位の構造的な問題点。
1次産業:農業産出額(1ha当たり)全国5位、漁業生産額(内水面、養殖を除く)全国10位、林業:全国10位、
 しかし、農業産出額は、1ha当たりの収量は全国5位ですが、農業産出額全体では全国32位です。茨城県は第4位、千葉県は3位ですから農業も都会に近いほど消費が伸びています。今までと時代が違います。
 高知県内は高齢化が進み、どんどんお金を使う人が減ってきて、若者がどんどん流入している都会は消費が伸びてきているのです。
首都圏のアンテナショップでのレジを通った購買客数:高知県:約11万人、
香川県・愛媛県:約46万人、北海道:約206万人、沖縄県:約234万人、
高知県は今まで1次産業を食品加工という分野に結びつけることを、まったくといってしなかったということです。(尾崎高知県知事講和より)
【高知県知事のページ】
高知県は2008年11月に尾崎知事直轄で【高知県産業振興計画(受田博之委員長)】をまとめて取り組みを始めました。受田博之委員長(高知大学農学部、副学長)土佐FBCは31名、高知県産業振興計画の中核人材養成をしています。

2008年11月8日土曜日

糖尿病の原因は肥満、ショウガは肥満を低下さすアディポネクチンを活性化する。


 加工に使われる、外国産(タイ)のショウガ。国産ショウガを見直しましょう。

 日本の糖尿病の95%を占める、2型糖尿病の原因がやっと解明できました。
2型糖尿病は、患者数740万人、予備軍980万人、毎年1万4千人が肝不全で人工透析患者が増加、失明3千人、下肢切断3千人以上、日本でここ50年で31.5倍に増加したたいへんな疾病です。
 2型糖尿病の原因、それは日本人の食生活の変化から来る肥満が原因です。
日本人の新生活はここ50年で脂肪の摂取量が4倍になり肥満(BMI>25)も4倍の2千3百万人に増えました。
 また遺伝的素因として、日本人のインスリン分泌能は欧米人の1/2ということもあります。
【アディポネクチンの作用低下は2型糖尿病・メタボリックシンドローム・心血管病の主要な原因である(アディポネクチン仮説)Kadowaki T et al:JClin Lnvest116:1784-1792,2006】 
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される物質で、大阪大学分子制御内科学教室の松澤教授のグループによって発見された物質です。内臓脂肪と相関し、内臓脂肪が増えれば血液中のアディポネクチンは減少します。 心筋梗塞などの冠動脈疾患の患者でアディポネクチンが低い群ほど死亡率が高くなります。また糖尿病患者でもこの数値が低く、インスリン感受性が低いことも報告されていますし、動脈硬化も高率に発現するようです。
国や大学、各製薬会社、食品メーカーなどがたいへんな資金をつぎ込んで研究を進めています。
アディポネクチンとは?(クライマース株式会社より)
http://www.klimers.co.jp/contents/adn.html

 アディポネクチンは脂肪組織から分泌される蛋白(ホルモン)、標準的な体格の人の血液中に多く存在し肥満を来す生活習慣(高脂肪食・運動不足など)によって脂肪細胞が肥大化するとアディポネクチンの分泌が低下します。内臓脂肪が増加するとさらに減少することがわかっています。日本人において、5人に1人はアディポネクチンが分泌されにくい(少ない)と言われています。食事の欧米化+文明発達による運動不足により、低アディポネクチン血症となり、糖尿病・高脂血症・高血圧・心疾患の増加に直接関係しているものと考えられています。
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌され、筋肉や肝臓では脂肪の燃焼を促し、血糖値を下げるインスリンの効きを助けます。肥満の場合は分泌量が減り、脂肪が燃えにくくなるためメタボリックシンドロームと関連があります。
【アディポネクチンは肥満や動脈硬化の鍵】
http://nuka.pokema-77.com/

アディポネクチンを活性化するため、薬やサプリメントではなく日常の食生活の食べ物での研究も進んでいます。
 【アディポネクチンを活性化する野菜
ショウガ、ブドウ、カシス、紫キャベツがアディポネクチンを活性化する野菜です。
アジア人が日常的にいろいろな料理に使っている、ショウガは素晴らしい食材なのです。

2008年11月6日木曜日

日本の食の安全を守る窓は【こっそり忍び込めるかも】 安全に甘い市場か?


 高知県での山地酪農、美味しい牛乳はこんな風景から生まれます。

日経新聞の【食の安全を守る「扉」】(編集委員太田泰彦)から。

中国産の乳製品や卵からメラニミンが次々と検出された。製品回収、代金返送、そして謝罪、食材を輸入に頼る日本食品・外食企業ができる対応はかぎられている。いずれも事件が起きた後の対処療法にすぎない。
 【安全基準は超えているが、健康への影響は考えにくい】企業の記者会見でよく聞く発言だ。矛盾を含んだ説明ではないか。そもそも誰が、何のために、何を定めた基準なのだろう。
 現実の日本の食品安全の体制は、多くの消費者がいだく像から、かけ離れている。食品に含まれるメラミンの量を規制する【安全基準】は、実は日本には存在しない。企業が事あるたびに口にする基準とは、米食品医薬品局(FDA)と欧州食品安全機関(EFSA)の値を示している。
 FDAとEFSAは、すでに昨年の五月と六月にの時点で、それぞれ身体に影響を及ぼす可能性がある基準を公表している。メラミンを名指しして有毒物資であると警告し、ぴしゃりと【扉を閉ざす】制作といえる。
 日本の食品衛生法で食品添加物の基準を定めている。ところがメラミンは、本来なら食品に添加される化学物質ではない。厚生省の関係者は「まさか食品に添加されるとは考えていなかった」と明かす。
 メラミンの名は認定された食品添加物のリストにない。だから基準値もない。・・・問題の本質は【卵】の中に隠されている。10月に入り乳製品だけでなく鶏卵からもメラミンが検出された。固い殻を通して「添加」するはずはない。鶏が食べた餌から来て、初めから卵に入っていたに違いない。
 「添加物」でないから、食品衛生法の違反は問えない。添加物リスト以外の有害物質について、明確な規制や基準がない日本。
中途半端な【半開きの窓】の落とし穴がここにある。・・・厚労省の通達は強制力のない欧米の先例にならった借り物である。
 海外から見た日本は製品の輸出国としては一流。・・・輸出先として眺めた日本の食品業界の姿は違う。日本人自身が気づかぬうちに、【安全に甘い市場】というメッセージを発しているとすれば恐ろしい。

2008年11月4日火曜日

ショウガは脂肪を燃やす効果があります。

  JAS有機無農薬の生姜、 【大地と自然の恵み】
私達の食生活は脂肪の多い食生活から、糖尿病、脳血管障害、心筋梗塞、動脈硬化、腎不全など疾病が増え、高脂肪食対策、メタボリックシンドロームの対策の健康機能食品、【体内脂肪吸収の少ない油のエコナ】【体内脂肪を燃やすヘルシア、黒ウーロン茶】などが盛んに宣伝され、売り上げをのばしています。
 私達が昔から食べている、ショウガには脂肪を燃やす効果があります。
 日本人に肥満の人が少なかったのは、日本食が健康的なだけではないです。
 ショウガは風邪、健胃、消化促進、鎮痛などの漢方療法や料理、菓子、飲料の調味料や薬味として利用されています。
 現在、中国、インド、西インド諸島、アフリカ、日本などの栽培地では生のショウガが使われることが多く、欧米では乾燥したショウガまたはこれを粉末にしたものが使用されています。
 ショウガには独特の辛味と香りがあり、辛味の主成分はジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールです。これらの成分には強い抗酸化作用や殺菌、食欲増進、消化吸収の促進、食中毒予防などの作用が報告されています。
 香り成分であるシネオール、ジンギベロール、ジンギベレンには消炎、発汗、保温などの作用があり、かぜ、冷え性、神経痛改善に効果があるとされています。このように機能性に富む医食同源の素材であるショウガですが、最近ではエネルギー代謝に対しても作用のあることが報告されています。実験動物(ラット)にショウガ粉末やジンゲロンを加えた食餌を与えると、酸素消費量は増加し呼吸商は低下することが報告されています 。
 さらに、ジンゲロンとジンゲロールの同時投与により、顕著な酸素消費量の増加と呼吸商の低下が観察されています。このことはショウガにより生体でのエネルギー消費(酸化分解)が活発になり(酸素消費量の増加)、しかも糖質よりも脂質の燃焼が盛んに(呼吸商の低下)なっていることを示すものです。
 一方、ジンゲロールは脂肪細胞分化を促進することが報告されています 。脂肪細胞分化により善玉の小さな脂肪細胞が増え生活習慣病が予防されることが期待されます。実際、脂肪細胞分化を促進し小さな脂肪細胞を作り出す作用をもつ化合物が糖尿病や高脂血症の治療薬として用いられています 。
 さらに、ジンゲロールにはこれら薬物と同じような核内受容体PPAR(ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体)のリガンド活性が認められ、脂肪細胞分化に重要なPPARγのみならず脂肪酸酸化を促進するPPARαも活性化することが分かっています。以上のように、ショウガは脂肪を燃やすことでエネルギー代謝を活発にすることが分かっています。
 現在の食生活は高脂肪食が多く、これに起因するメタボリックシンドロームや生活習慣病が急増していることから、ショウガを積極的に食べることによってより健康でいられることが期待されます。
「野菜等健康食生活協議会」より

参考文献
(1)
嶋津孝、石見百江:(2006)、エネルギー消費を促進する食品成分の探索、肥満研究、12(1)、76-79
(2)
Sekiya K., Ohtani A. and Kusano S.:(2004), Enhancement of insulin sensitivity in adipocytes by ginger., BioFactors, 22, 153-156
(3)
Sandouk T., Sandouk T., Reda D., and Hofmann C.:(1993), Antidiabetic agent pioglitazone enhances adipocyte differentiation of 3T3-F442A cells., Am. J. Physiol., 264(6 Pt 1), C1600-C1608
(4)
Brandes R., Hertz R., Arad R., Naishtat S., Weil S., and Bar-Tana J.:(1987), Adipocyte conversion of cultured 3T3-L1 preadipocytes by bezafibrate., Life Sci., 40(10), 935-941

2008年11月3日月曜日

日本援助品の粉ミルクにメラニン、しかし生産したのは中国ハルピン。

ブルキナファソ(アフリカにある国です)
 日本援助品の粉ミルクにメラニン、しかし生産したのは中国ハルピン。
しかし日本の新聞報道(高知新聞)は【メーカーが森永で、中国ハルピンで生産されたこと】真実を伝えていない。
食品や農業に関する報道が、ワイドショーのような興味本位と、まるでニュースをつくるようなあおるような報道。
取材する記者の勉強不足と知識不足、私達の国は食糧自給率4割をきっています。そんな国をどうするか、大本営発表のような報道ではなく国の未来を考えた報道姿勢がほしい。
 しかし、森永がこの粉ミルクを日本国内に輸入していろいろな製品を造っていないかの調査は必要です。
「日本援助品」にメラミン/ブルキナファソが発表 2008/11/02 22:39
【ヨハネスブルク2日共同】
 フランス公共ラジオによると、西アフリカ・ブルキナファソの保健当局者は1日、日本から栄養不足の児童らへの援助物資として贈られた粉ミルクから、規定の8倍の有害物質メラミンを検出したと発表した。 同当局は12缶入り5箱を押収した。 同当局者によると、粉ミルクのラベルには、日本の食品メーカーの名前が記されていたという。メーカーの名前が記されていたという。
【実際は中国ハルピンで生産されたもの】 
メーカーの森永は日本企業ですが、問題のミルクは中国のハルビンで作られたものです。
AFP: Melamine-tainted Morinaga milk given to African children
November 2nd, 2008 by James
Julien, a French resident of Japan and concerned father of a 9-month-old baby, has written to inform us that the AFP is reporting a case of Melamine-tainted Morinaga milk in Africa. The original article is in French and has not yet been translated into English or Japanese, but Julien provided an English explanation in his e-mail.
Baby milk received as international aid in Burkina Faso was found to contain eight times the maximum allowance level for melamine. The labels on the milk said it came from Hagukumi, a baby food/powered milk company owned by Morinaga. Although Morinaga is a Japanese company, it is likely that the milk in question was prepared at one of the company’s factories in Harbin, China. The article says that Morinaga could not be reached for a comment at the time the news broke.
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2008年11月2日日曜日

日本の食糧、農産物や加工品は安全か?

JTフーズ株式会社製、中国のショウガやニンニクなと゛を使った、回収された餃子

 今日の日経新聞のコラムに日本の食料は安全か?
このことについて冷静な観点での記事か載っていました。
 世界の2%の人口しかない日本人が、世界の食糧の10%を消費している、こんな異常な国は日本だけで、そのような状態で食糧を確保することそのものは安全ではないし、安全なものが手に入ると思っていることがおかしい。
 日本人は平和ボケをしているのでしょうか。もしかしたら飢える人がでるかもという危惧は持っていない。
 また日本産の食糧、農産物は安全が、それもオカシイ、日本の規制は世界でもゆるい、ザルのような規制です。
 食品の偽装と食品回収事件が毎日のニュースにならないことがない。
 米国食品医薬品局(FDA)の発表ではアメリカの輸入食料品で、日本産は中国より違反が多いです。
たしかに中国には問題が多いですが、日本産を調べれば日本産のほうがもっと危ないものが多く、それも巧妙に長年おこなわれてきています。
 高知県産生姜を例に取れは、外国産を国産に混ぜる、8割減農薬ショウガの農薬違反(書類審査がとおればあとは罰則も調査もないので)など噂は絶えません。日本の農産物は本当に大丈夫かということがたくさんあり、今そのことに目を向けて改革する必要があります。
 政府は消費者庁などとと言っていますが、政府に任せることで解決はしません、消費者自身が生産者を守ること、外国産に比べて高くても国産品を守るために必要なアクションを興すべきです。
 世界は百年に一度という変革の嵐に見舞われ、各国は苦しい大改革に取り組んでいます。
取り組まないといけない状況になっています。中国は国際社会からの批判に、着々と対策を取っていますが、日本は旧態以前のままです。

2008年10月31日金曜日

秋篠宮さま、東京農大客員教授に就任、それも宮田先生の学科の研究室です、スバラシイ。

 宮内庁は30日、秋篠宮さまが10月1日から2010年3月31日までの間、東京農業大学農学部バイオセラピー学科の客員教授に就任されると発表した。
【秋篠宮さまが東京農大客員教授に:朝日新聞】
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200810010320.html
 秋篠宮さまはオックスフォード大学大学院動物学科で修学し、その後、皇族として 初の理学博士号を取得。
01年から東京農業大学で学生に直接指導し、 06年度から「特別講義」の非常勤講師として人間動物関係学の講義を担当している。
 秋篠宮紀子妃の弟さん、川嶋舟(獣医)さんが、東京農大農学部バイオセラピー学科動物介在療法学研究室講師として所属しています。
 NPO地域支援農業サロン顧問で私(J-takeda)の同級生の宮田君の研究室です。
東京農大農学部バイオセラピー学科の宮田先生の指導で、安芸市の実生ユズや伝統野菜(入河内大根)などの生産や支援活動などをしています。
 活動の最初の年(今後5年間の計画)、東京老舗果物店【中央班】や農大生との交流会をおこないましたが、今回の彼からの要請は我々NPOとしては大事業です。
 NPOとしてこのたびのご訪問をどのようにお引き受けし、農業を目指す若者達に伝えられるか、活動を支えてくれたNPOのメンバー、高知県の農業のためにも成功さすことが必要だと思っています。

新型インフルエンザに備えよう。生姜で免疫機能をアップ。

世界保健機関(WHO)による
現在の新型インフルエンザ警報フェーズ
現在警報3、いつパンデミックが起ってもオカシクナイ。

 新型インフルエンザパンデミック、日本語では「感染爆発」に対する対策。
 WHOおよびその他の専門家は、「新型インフルエンザ」はいつ発生するかという時間の問題で、発生そのものは止めることが出来ないと専門家は断言しており、WHO(世界保健機構)や国連の予測では、ひとたびパンデミック(世界的大流行)が起これば、全世界で1億5千万人以上の死者が出ると公表している。 WHOは、高度の事前計画活動を実施する必要について知らせるための制度として、パンデミック警報の6つのフェーズを用いている。現在警報3
【国立感染症研究所、感染症情報センター 】http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/pandemic-who.html
(2004年8月)
 漢方医学では、インフルエンザの合併症を減らすために、 平時から物理的な訓練をして体の免疫能力を向上させること。
十分な睡眠と適切な食事、ニンニク 、生姜唐辛子、ニンジン、カボチャ、トマト、玉ねぎなどが、インフルエンザの合併症を防止する事前の免疫能力向上に効果的とされている。
 新型インフルエンザに備えて、次のようなものを備蓄することを進めています。
マスク、 ゴーグル、 消毒スプレ―、 ゴム手袋、 湿度、ニンニク、 生姜、ヨーグルト、 ビタミン剤、タミフルなど、食糧2週間分。
備蓄をする人が増え、マスクとゴム手袋の売上か伸びています。
 厚生労働省の新型インフルエンザガイドラインを読んでいると、病気が流行りだしたら打つ手はないのだな、ということがよくわかります。
 いったんパンデミックになると、ひとつの流行の波が2ヶ月で1年ぐらい続くかもしれないとのことです。
 ガイドラインにはひとつの目安として、食料の備蓄を2週間分しましょう、と書いてありますが、インフルエンザが発症しても、他の地域からの応援はないですよということも暗に書かれていて、2週間後のことは誰にも分らない。
 国立感染症研究所のお医者さんが、いったんパンデミックになってしまったら、医療機関は何の用も果たせ無くなるから、その時は新型にかかってしまった人は、自宅で桃の缶詰の水分を摂取(私は生姜湯も勧めます)しているぐらいしか対処方法はないと言っていましたけど、そういった事態もこのガイドラインには載っていなかったです。
 とにかく、流行りだしたらなるべく外出せず、息をひそめて流行が終息するのを待つしかないわけです。スペイン風邪のときも、アメリカでは早期に劇場等を閉鎖したセントルイスなどでは、死亡者が圧倒的に少なかったそうです。裁判員制度よりも、こっちの広告の方に予算を付けるべきです。
歴史に残るインフルエンザパンデミックはすべて中国から発生です。
 アジアで生姜やニンニクが料理に多用されるのは、先人からの知恵でもあるのです。

2008年10月29日水曜日

冬は生姜のパワーがもっとも発揮される!

 魯山人のお茶漬け、羅臼昆布のダシをとったものにチリメンジャコを加えた佃煮を作り、白胡麻をふったものです。(写真、暮らしの手帳、10月号)
 私は隠し味に冬は体を温める漢方の教え、生姜を加えます。
(数本の針生姜にするか、生姜汁を一滴にするか)

 弁当を作る人が増え、家で料理をすることが増えたとのニュースがありましたが。昆布や鰹節、生姜、ニンニクなどの副調味食材をうまく利用する、そうすれば料理は広がります。これから冬を迎えますが、【生姜】を少し隠し味や、味を引き立たすことに利用すると、清涼感のある香りが臭覚を刺激して食欲をそそり、さらに独特の辛味が唾液の分泌を促し、消化吸収を助けて食欲を増進させます。体を温める効果もあります。

【生姜の効能、あるある(2006/12/3放送)より】

師走!あなたの体弱っていませんか?
弱った体に良い食べ物グランプリを行ったところ
1位しょうが 2位ニンニク 3位ネギ 4位みかん 
5位豚肉
ショウガを選んだ専門家はは50人中44人!
冬はしょうがパワーが最も発揮される。

 日本最古の医学書にも生姜は風邪を治すと記載され薬効が認められていた。薬味という言葉は生姜から生まれた言葉なのだ。漢方の世界でも「生姜無くして漢方は成り立たない」と言われ、医療用漢方薬の70%に含まれ、滋養強壮などたくさんの効能があるとされてきている。

 世界で言われている「生姜の効能」は。
⇒体を温める、免疫力を高める、発汗・去痰、咳を抑える、解熱、鎮痛、血液さらさら、強心、消化・吸収能力、抗潰瘍 吐き気を取る、抗菌、めまい、コルステロール低下、生殖機能の改善、酸化防止、うつ、解毒どんな効能があるのか謎の多い食べ物でありました。
 ところが最近、驚くべきパワーのヒミツが徐々に解明され、今、専門家の間で 弱った体に最も良い食材として注目されている。
生姜の効能は、ただ食べれば誰でも得られるのか?
生姜は食べ方によって効能が違ってくると考えられる、生姜は生か加熱かで効果が全く違う。
 生姜の「生」を天ぷらや冷奴など生ですりおろして使うことが多いが、あるあるの調査で、生姜を生で食べた人は白血球が増えていた。
 白血球は体を守る免疫細胞体内に侵入した風邪のウィルスや細菌と闘い体を守ってくれる。
 細胞免疫細胞が増えるということは、防衛能力が強化されるということ、生姜に含まれるジンゲロールと言う成分が免疫細胞の数を増やして、免疫を強化していると考えられる。ジンゲロールは、辛味成分細菌類に直接攻撃を仕掛ける。
 殺菌作用も持っているジンゲロールは加熱すると減ってしまう。ジンゲロールが多いのは生の生姜、ジンゲロールには弱点があった!
 それは酸素ジンゲロールはとても酸化しやすい物質で、酸素に触れると酸化し本来の働きができなくなってしまう。
 あるあるで、生姜を最初におろすのと、食べる直前におろすのでは、ジンゲロールの量が1/4になってしまっていた。たった3分で半分に激変、細かく切れば切るほど空気に触れる表面積が増え酸化しやすくなる。
おろし>微塵きり>千切り>スライス
 風邪を引きそうな時は生姜は生で食べるのがオススメただし、食べる直前におろす!
 おろした時の汁にもジンゲロールはたくさん含まれているので、残さずにジンゲロールの効果的な摂り方、生姜をスライスしハチミツに漬けた「生姜のハチミツ漬け」ハチミツに守られたジンゲロールは、酸化するのを抑えられるし、ハチミツに溶け出したジンゲロールも吸収できる。
 お湯や紅茶で割って飲む、生姜の産地では皮を剥かずに使うのが定番、実はこれはとてもお得な切り方です。
 ジンゲロールを初め生姜独自の成分のほとんどは皮の近くに多く含まれている、生姜の皮はスプーンを使って薄く剥く。
生姜の保存の仕方は冷蔵庫に入れない!
 10度以下になると生姜は低温障害を起こしてしまい、ジンゲロールを初め生姜独自の成分の多くが減ってしまう。湿った新聞紙に包み、光の当たらないところに置いておくと皮がジンゲロールを酸化から守ってくれる。
 加熱料理した生姜には効果はないのか?
 生に比べるとジンゲロールの量は減ってしまうが、ショウガオールという成分は増えていた!
 ジンゲロールに火を加えるとショウガオールに変身する、ショウガオールは血管を拡張し血行をよくする働きがあり、カラダが温まる冷え性の強い見方だ。
 加熱時のショウガオールの量。
 炒める>煮る>茹でる
 ちなみに、生姜焼きは漬けだれにジンゲロールが溶け出しているので、漬けだれも使って炒めないと損!千切りも一緒に炒めましょう。
 体を温めたいときに炒め物に生姜を入れる、ショウガオールが効果的に摂れる生姜料理。
「きんぴら生姜」千切りにした生姜を炒め甘辛く味付け。
「生姜のふりかけ」ジャコと一緒に強火で炒める。
「生姜の八宝菜」スライスした生姜を野菜と炒め片栗粉でとろみをつける。
「生姜風味のぺペロンチーノ」千切りにした生姜をニンニクと炒めパスタと絡める。
「生姜の卵焼き」刻み生姜を卵焼きの中に入れる。
 風邪を引いた時に飲む「生姜湯」は、優れものぬるめの生姜湯がオススメ、生姜を生で下ろして作る生姜湯。
 生の時にはジンゲロールが豊富だが、熱いお湯を加えるとジンゲロールがどんどんショウガオールに変わってしまう。ぬるめのお湯であれば、免疫力を高めるジンゲロールと、カラダを温めてくれるショウガオールのダブル効果が得られる。生姜は生で食べればジンゲロールで風邪対策に、生姜に熱を加えて食べるとショウガオールで冷え性対策になります。

    

高知県安芸市の現状は夕張市と同じようなもの、危機はそこまで来ています。

   指標が黄・赤信号の43市町村(日経)
 NPO地域支援農業サロンの事務所のある、高知県安芸市はかつては日本三大美林の【梁瀬杉】の積出港として栄えました。しかし30年前に1億5千万円だった山は、今は500万円にしかなりません、こんな時代の流れに安芸市は取り残されてしまったのです。
 現在、全国のナスの13.0%、柚子の約5割を生産している、農業が主たる産業ですが、この不況の波は弱いところほど打撃が大きいのです。
昨年の今の時期には、ナスは四千円/1ケースでしたが今年は、千五百円/1ケースです。農家から【このままでは首をくくれということか】と悲鳴のような声しか聞こえてきません。
 先日の日経新聞の「地方自治体の危険度、指標が黄・赤信号の43の市町村」のなかに高知県の安芸市が入っています。
 その危機感を感じていない地元行政、地元の人達、政治家・・・。今安芸市には残された時間なくなってきているのです。
 安芸市には、農業の活性化して地域を甦らす方法が必要なのです。

フランスでは消費者団体が農業を支えるために、農地を買い、意欲ある新規就農する農業者に耕作を斡旋する、そんな全国組織があります。
今全国の農家は、農業資材や暖房燃料の高騰と農産物の価格が今までより、3割くらい安いので、限界が来ていますし、すでに高齢化による離農がはじまっています。
 食べ物を確保する、そのことに参加することはJAやスーパーなどにに任しているのではなく、消費者自身がそれぞれの立場で考えるようにならないと解決の糸口はありません。
 
 

2008年10月12日日曜日

農家が自分で値段をつけて販売する。

 ファーマーズマーケット(農家の店)、朝早く行かないと、昼前にはほとんど売切れです。
 大学の先生と昼休みに、食事をしながら、話をしました。
A教授は県の産業の振興委員です。
 農林水産業の最大の問題は、【農業者や漁業者が自分で値段をつけれないことだ】、県の推進会でその話をしたら【それはできません】と笑われてしまいました。
 しかし、農家の直販店(農家が自分で値段をつけれる)は全国ではやっています。スーパーもそのようなコーナーを設けて結構繁盛しています。農家もただ農協に任すだけではなく、経営の中に自分で値段をつけて生産したものを販売する、そんな経営をしないと農家はもう生き残れません。その原因は量販店が最初に販売価格を決めて仕入れをするからです。
 日本人は、エネルギーや食料の未来について無関心すぎます、経済的にも、日本の知的財産も大学の力も落ちています。
 ノーベル賞で大騒ぎしていますが、短期の成果しか評価しない日本に、基礎研究や農業や漁業のような代々続いてきたものが、額に汗して頑張る伝統や仕事がなくなったらもう日本に何が残るのか。
 金を転がして稼ぐようなことが・・・と退官間近の大学教授は、大学の質素な食堂のテラスで我々に静かに話をしてくれました。

 先生は最後に【今度の経済破綻は高い授業料についたけど、日本にはまだたくさんの可能性があります】と我々に託してくれました。
今の学生で数学や科学のできるやつは、金融工学に進みます、その方が儲かるからです。
 ノーベル賞を受賞した先生の奥さんが、自宅の小さな台所でカレーをつっているのがテレビで放映されていましたが、インタビューで【海外旅行に行ったことがないので楽しみです】と言っていました・・・。日本の研究の実態は厳しいです。日本はもっと大学の基礎研究に研究費をかけるべきです。すぐに役に立つような研究はずくに役に立たなくなるのです。

2008年10月8日水曜日

土佐フードビジネスクリエーターの入校式、地域支援農業サロンからも受講生として参加。

2008年10月08日 高知新聞
 地域食品産業を担う人材を育成する「土佐フードビジネスクリエーター(FBC)人材創出」事業の開講式が七日、南国市物部乙の高知大学物部キャンパスで行われた。 【写真】食品産業の中核人材育成を目指して実施される「土佐FBC」開講式高知大学農学部(南国市物部乙)

 文科省の「地域再生人材創出拠点の形成」地域の食産業を支える中核人材を養成していくことを目的として、製品製造の・加工、品質管理技術等の講義、マーケティングや経営学、製造実習、分析、管理などの教育プログラムを実施する。
 豊富な地域の農水産物に対して、経営的な視点から農業をマネジメントできる地域のリーダーを育成を目的とした2年間にわたる講座です。
 修了後は、土佐FBC専門委員会、高知県からの修了認定者として、高知県各地で農業、食産業の指導の中核となります。

NPO地域支援農業サロンからは、高知大学の農学部長補佐、永田信治教授(応用生物学、京大農学博士)からの推薦と勧めがあり、事務局の私が受講生として参加することとなり、入校式に参加しました。 
 高知県や高知大学が、現場の指導の中核となる人材で、農水省や経済産業省などの助成事業をすみやかに推進していくため、土佐FBCの一期生はそのような使命を担っています。
 NPO地域支援農業サロンもこれから各地で、農業や加工、経営、マーケティング等でこの講座で学んでいくことを生かしていきます。

2008年10月7日火曜日

FujiTVのパーティーとウー・ルーチンの演奏

  ウー・ルーチン、京胡の演奏 
Fujiテレビが新しい企画を立ち上げ、その会とパーティーが御茶ノ水の東京倶楽部であり、(Fujiの皆さんと活動をしているNPO法人日中メディア文化交流協会は、地域支援農業サロンと交流があります)
 パーティーでは呉汝俊(ウー・ルーチン)世界的な京劇の役者、京胡(きょうこ)の演奏者の京胡の演奏がありました。Fujiの取締役や部長、味の素、キリン、キャノンなどの部長など30人くらいの小さな演奏会でした。私達も参加して大きな仕事をする企画のスタートです。
【ウー・ルーチン】

 Fujiの女子アナも参加しての華やかなパーティーで、何で農業なのと思いでしょうが、皆さんが思い当たることや、考えているようなことではFujiはおもしろくないと思っているのです。皆さんをあっと言わすこと、社会を元気にすることを考えているのです。NPO地域支援農業サロンも協力して、社会を豊かにするように企画参加。
 こんな時だからこそ、・・・これを書いていたらノーベル物理学賞を日本人が3人受賞とのニュース、日本人はすごい、我々も明るいニュースとなるように頑張ります。
 

2008年10月4日土曜日

NPO・地域支援農業サロンがロゴマークを推薦する農産物や加工品につけて支援するために-3、農作物や製品の認証ラベル。

フェアトレード(公平貿易)農作物や製品の認証ラベル

フェアトレード(公平貿易)、日本では、1993年にいくつかの市民団体(NGO)と教会組織が集まってトランスフェアジャパンが設立(2004年2月世界共通の新しいロゴの採用にともない、名前をトランスフェアから、フェトレード・ラベル・ジャパンと変更し、NPO法人化)。
 フェアトレードは、途上国で生産された農作物や製品を安く買い叩くのではなく、適正な価格で購入し、貿易を通じて途上国を支援していこうという運動です。ヨーロッパでは、1960年代から広がり、日本でも、フェアトレード商品を扱うお店が少しずつ増えてきている。
       【 スイスのフェアレード活動】
 スイスのスーパーでは、「FAIR TRADE CERTIFIED MAX HAVELAAR(フェアトレード認証 マックスハベラー)」という丸いラベルのついた商品がそうです。
このラベルは、マックスハベラー財団(スイス)が、国際的なフェアトレード基準を満たしている商品につけているもの。途上国の生産者の労働条件・生活条件を改善できるよう、通常の取引価格より高い値段で生産者から買い上げること、環境に配慮した生産方法を採用することといった基準を満たす商品が認定されます。
マックスハベラー・ラベルは、スイスの消費者に大変よく知られており、アンケートでは、約8割の人がこのラベルを支持すると答えています。 スイスでのマックスハベラー・ラベル商品の売上げは年間1億5,600万スイスフラン(約132億6,000万円)にものぼります。
マックスハベラーは、もともと1988年にオランダで設立された団体です。スイスでは、1992年に6つの援助系市民団体が集まって、マックスハベラー財団(スイス)が設立されました。設立からしばらくは、スイス外務省も資金面で支援してきました。
  スイスでフェアトレード商品の人気が高い理由として、マックスハベラー財団(スイス)のクリストフ・ライストナー氏は、スイスの消費者が途上国の社会問題や環境問題に高い関心を持っていること、またスーパーや輸入業者がフェアトレード商品の導入にとても熱心であることを挙げます。 スイスの大手流通チェーンの、ミグロとコープCOOPも、マックスハベラー財団(スイス)が活動を始めた当初から、積極的にマックスハベラー・ラベルの製品を扱ってきました。
 ミグロとコープCOOPは、スイス全国、田舎の小さな町や村でも店舗展開しているので、大都市に限らず、地方でも、フェアトレード商品は簡単に手に入ります。 生協組織を母体としている、この2社は、環境問題への取り組みも熱心で、有機栽培のフェアトレード製品(コーヒー、紅茶、チョコレートなど)の品揃えも充実しています。
マックスハベラー財団(スイス)のパオラ・ギラーニ事務局長は、「フェアトレードの理想を現実に変えるのは、消費者の信念とその行動です」と強調します。フェアトレード商品は、普通の商品と比べて、多少値が張ります。
例、オレンジジュース1リットルパックは、普通1.25スイスフラン(106円)ほどですが、フェアトレードのものは1.5スイスフラン(127円)と、20円以上割高になります。でも、この差が途上国の人々の暮らしや環境の改善につながっていきます。 消費者の強い支持と、スーパーや輸入業者の熱心な取組みに支えられ、スイスでは、マックスハベラーの認証を受けた商品の売上げは、毎年20~40%の割合で急成長しています。

NPO・地域支援農業サロンがロゴマークを推薦する農産物や加工品につけて支援するために-2、農業を目指す若者達、スイス。

 スイスの農業学校。そこで学ぶ若者達
Blog、【この国を変える流星、METEOR】より
http://meteors.blog85.fc2.com/blog-entry-68.html
スイスで急増する農家を目指す若者たち
2007 / 05 / 06 ( Sun )
『農業経営はスイスでも決して楽ではなく、生活の心配が絶えない農家も少なくない。だが最近、農業者を目指す若者が増え、農業学校の学生数は強力な伸びを見せている。その人気は2002年から高まる一方で、今やパンク寸前の学校も出ているほどだ。特に、義務教育終了後に農業以外の職業教育を受けたものの、転職を目指して再教育を受けるといった人の姿が目立つ。』(swissinfo.orgより) 
 スイスでは第二次世界大戦が終わるまで、人口の約25パーセントが農業に従事していた。だが今日では、わずか3、4パーセントにまで減少している。収入はこの10年の間に少なくとも実質10パーセントの減少を見せている。そんな状況下でこの伸びは希望と言えるだろう。 
 2002年からスイス全土で農業見習い生の数が増え続けているとのことで、どの農業学校も10%から20%の増加を見せている。理由はハッキリしていないが、スイス農業・酪業家協会 ( SBV/USP ) のヤコブ・レシュ氏によると「自然の中でさまざまな能力を必要とする幅広い活動に従事できることが、若者の間で農業が人気を得ている理由ではないか」とのことだ。また農業教育を魅力の多い一時的な解決策とみている学生も多いという指摘もある。卒業後、農業者からその供給者側や購買者側に転職するチャンスは非常に多いそうだ。現在でも関連職に転向してしまう卒業生は約15%に達しているらしい。
■優遇されているスイスの農業 
 スイスの農家は国からの所得補償を多く受けており、優遇されていると言える。2005年のデータだが、スイス農業局の調査によるとスイス国内の農家が年間に受け取る直接支払いの平均額は、平地部で約380万円、山間部では約550万円。スイス国民の1人当たり所得が約410万円であることを考えると、スイスの農業者がどれだけ多くの所得補償を国から受けているかが分かる。例えばスイス南部のレンク市で酪農を営むウェルナー・クーネンさん(標高1,500メートルの山岳部で、生乳出荷を主体とした酪農を営んでいる。夏場は17ヘクタールの牧草地に搾乳牛12頭を放牧し、年間5万キロリットル弱の生乳を絞る。)の場合、生乳出荷だけの収支はほぼプラスマイナスゼロであり国からの直接所得補償(助成金)が年間6万フラン(約530万円)であった。この制度に不満がないわけではなく、チューリッヒ市内で新聞社に勤める30代の男性は「自分たちはもう山の上で何が起こっているかも分からない。それなのに政府から500万円近くもらう農家に不満がないわけないじゃないが」と言う。スイスの農業については下記のリンクがとてもわかりやすかったため、参考にされたい。
スイス農業のいま
【1】直接所得補償--条件不利ほど手厚く・スイス農業のいま
【2】輸出の主役・チーズ・スイス農業のいま
【3】環境保全型農業・スイス農業のいま
【4】農業の新たな役割農政の推移等についてはこちら。スイスの農業概要(農林水産省) 
 日本の農家は以前NHKのワーキングプア特集で放映されていたように、農業だけでは赤字となり家族の稼ぎや兼業、借金をしながら等で何とか暮らしているというケースが多い。スイスの補償制度がそのまま当てはまると思わないが、グローバル化の流れで自給自足や自然との共存が軽視され、農家が補償を受けられず淘汰されるのはよくないものだと感じる。
(参考:NHKスペシャル「ワーキングプア 働いても働いても豊かになれない」)

NPO・地域支援農業サロンがロゴマークを推薦する農産物や加工品につけて支援するために-1、なくなりつつある日本の山村の風景

 亡くなられたM元農水大臣が、テレビで「基盤整備をしても、後継者がいないし経営効率も悪く・・・」と切り捨てた棚田の風景。
終了しましたが、最後のブロードキャスターでスイスの農業政策の特集がありました。
スイスでは農家に所得直接補償しているとのこと。
立地条件の悪い高地の農家には、日本円で500万円を超える所得(金額は農地の立地条件により異なる)を直接補償しているそうです。 
国の手厚い保護があるからこそ、農民は安心して高地であっても青々とした牧草地に牛や羊を放牧し、養鶏に、野菜作りに励むことができ、結果として世界中から観光客が押し寄せる美しい国土の保全が可能となり、若者が農業の後継者として育ち、食料自給率は6割を越すのだと理解することができます。 
例、輸入品であれば1個25円程で買える鶏卵が、スイス産で1個60円ほどしても、スイス人は国産の鶏卵を買うことで、自国の農業が成り立つように農家を支援していると報じていました。外国産を原料とした製品を買ったら、そのお金は海外に出て行きます。しかし国産品の原料なら、日本の農家を潤し、まわりまわって私達に還元されるのです。そのことはスイスの繁栄が実証しています。次の農水大臣・・・篠原さん(長野1区)には頑張ってほしいです。
しのはら孝Blog
 日本では、最近でこそ中国産を多少敬遠することがあっても、農産物や海産物で、美味しそうであれば安い輸入品を購入することが多いと言わざるを得ないのが現状である。何時までも、世界中から食品を好きなだけ調達できるとは限らない。 
価格が多少高くても、国産品を購入することで農民・漁民を支援し、食料自給率を高めておくことが、今後の資源ナショナリズムの高まり、少子高齢化の進展とそれに伴う日本の経済力の低下、円の下落(予想)などを考えると、肝要かと思われる。
 耕地面積の割合が日本と同じく少ないスイスは、食料自給率は6割を越すとのこと。
 国における農家の所得保障という政策もさることながら、一番に素晴らしいのは、国民の国産品に対する愛情です。
 我が国では、利益中心主義、安ければ良い、と言う功利主義がのさばり、そのしっぺ返しが、昨今の毒ギョーザ事件、事故米事件、そしてメラニン入り牛乳事件だと思われる。
JAのスーパー「Aコープ」の棚にも、大手の食品会社の加工食品やレトルト食品あふれている、私達は飽食の時代に加工食品や季節感のない既製品を、何の問題意識もなく大量に消費をしてきました。
 そのことは、食品偽装、食を大切にしない不規則な食生活、残ったものは捨てている食品の大量廃棄などです。食品業界は自らの利益追求のために、輸入農産物を原料とした大量生産で、加工食品をあふれさせて、日本の農業や食生活で、我々が生きるために必要なものを棄てさせてきたのです。
 NPO・地域支援農業サロンは、世界で取り組まれている、フェアトレード活動(公平貿易)をモデルとして、日本の農家で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組み造りをしようと。
 NPO・地域支援農業サロンが推薦する農産物にロゴマークをつけることで、地域ブランドをつくる全国各地の活動のモデルケースになり、国産品に対する愛情を育てる活動を始めました。この流れが次の日本の農業の未来を開くきっかけになればと思います。


2008年10月3日金曜日

日本で最初の木造の特別養護老人ホーム【ウエルプラザ洋寿荘】

  特別養護老人ホーム【ウエルプラザ洋寿荘】
 芸西村手結は高知市の東方約30kmに位置しています。高知空港から20分。
温暖で恵まれた気候を活用して、男子プロゴルフの【カシオオープン】がおこなわれるゴルフ場や昨年女子プロのあったゴルフ場がある、高知の【湘南・・・?】といわれているところです。
 その最も見晴らしの良いところに、日本で最初の木造の特別養護老人ホーム【ウエルプラザ洋寿荘】が今年オープンしました。
 この施設の建設では、楠目会のトップ、楠目常務が【国産木材の需要拡大のためにと】行政の荒波と高い壁を乗り越えて、やっとのことで日本で始めての木造での特別養護老人ホームが完成したのです。
 私達NPOも視察をさせていただきましたが、その施設は全国から視察もひっきりなしで、年をとったらこんな施設でと皆が思うような素晴らしい施設とスタッフです。
 特に老人にとって唯一の楽しみ食事、【プリン状の介護食ふるる】は全国の特別養護老人施設から注目をされている介護食です。
 国産で地元の食材をという姿勢が貫かれた、給食の体制をとっています。
お米の不正では食材原料の安さを追求するために、各地の施設や学校の給食での利用が問題となっています。
 また、この施設の注目すべき点は、障害者を支援するための施設(物品販売のできるコーナー)を併設していることです。
 楠目常務からのお誘いもあり、NPO地域支援農業サロンも中山間地区の農村とつなぎ、高齢者や障害者の支援活動として、お手伝いをさせていただくようになりました。

食品業界は国産品を原料にしていないのか? (加工品の原料の原産地表示の必要性。)


老舗果物店【中央班】、浦の内【田条園】を訪問して、日本一の【ポンカン】圃場を視察。

 三笠フーズの波紋は広がるばかりです。しかしその中で日本の農業にとって考えさせられることが浮かび上がってきています。
 日本を代表する食品企業の原料の、中国への依存度の高さです。
ひとたび原料に問題があれば、その波紋は大きく日本の農業にも波紋が広がります。
 外国の農産物などを原料として日本で販売をする。
しかしそれによって日本の零細農家は立ち行かなくなって壊滅的な打撃を受ける。
 企業にとっては、利益追求をすることは使命ですが、社会の中で存続するため、社会的な使命は近年、企業とって最も重要なことになってきているはずです。
 外国での支援や、植林、企業ボランティアなどを、大きく宣伝している企業がありますが。日本の農家や農村の支援はなぜしないのか?
 餃子や、お米、ミルクや生姜のことを考えると、単なるイメージを上げる隠れ蓑や、利益のための企業戦略のように思われてきます。
 我々消費者は賢くなり、スイスのように国産品が高くても買うようにする、国産品の消費は回りまわって自分達の利益となります。大量生産品で安くて簡単というものには、それなりの問題があることを知るべきです。
食品企業には原材料の原産地表示を強く求めるべきです。今度の選挙で変わるように強く求めましょう。

 日本の農家や消費者が潤わないと、日本は元気にならない。
企業にとっても長い目で見たとき、だんだん買い細りと、問題が起きればそこで終りなってしまいます。
 ある企業の幹部が、「今、中●産を使ってると、企業そのものが疑われかねない・・・】とお話になっていました。
 今年は生姜は豊作ですが、国産生姜の奪い合いです。それだけ消費者は国産を求めているということです。

2008年10月1日水曜日

【むらまつねこ太郎】、NPOロゴマークが完成


 待ちに待った、【むらまつねこ太郎】NPO地域支援農業サロンのロゴマークが完成しました。
(村松さんに許可していただき、小学館で制作していただく。)

 出来上がりは、我々の予想以上のもので、夢と未来の希望に歓声が上がりました。
会員全員がこれから自分達の活動の旗印として、農業、環境、高齢者、障害者の支援活動をしていきます。
 昔から白い鹿、白い鳥、白い蛇などは神様の化身として、日本人は大事にして幸福や吉兆の守り神としてきました。
 
 白い猫【むらまつねこ太郎】が神様の化身として、このような時代にたくさんの人に幸福を呼び、みんなの希望となっていくでしよう。

美味しいゆずジュースとノースプレインの生キャラメル


百年以上前の金赤カットのバカラグラス、素敵なグラスでジュースを飲む楽しみ、こんな時代にそんな素敵な時間があればと思います。
ペットボトルから直接お茶や水、ジュースを飲むテレビコマーシャルがあります。そのコマーシャルを見るたびに、ため息をついていました。
 可愛い女の子がオシャレではない。
 今、新しいゆずジュース企画を進めていますが。
 美味しいジュースをオシャレなグラスに入れて楽しむような、素敵なジュースをと創ろうという思いです。
実生栽培のゆずの百年くらいたった古木は、世界に3000本くらいしかなく、そのうち8割近くは、高知の東部地区の山村にあります。 
農協はキコクやカラタチに接木したものに変えて、実生ゆずは切るように指導しています、その理由は。
1. 収量が安定しない。
2. 樹高が高く収穫に役がかかる。
3. 樹に棘が多く収穫が厄介。 
実生のゆずは、香りや味が接木のものより数段勝ります。
デパ地下で、有名な和菓子屋さんが、高知産の実生ゆずのジュースや皮を使って人気の和菓子を作っていますが、昔からユズ農家は【地蜜】と【実生ゆず】を使ってとても美味しいゆずジュースを自分の家で作っていました。
 しかし中山間の農村は高齢者がほとんどで、だんだん実生のゆずを守る人がいなくなって、収穫ができずに廃園になろうとしています。
 私達は本当に美味しいゆずジュースやゆず酢の味を、忘れてしまおうとしています。
 ノースプレインの大黒さんも、地元の蜂蜜とバーター、生クリームなど地元のもにこだわって、あの美味しい【生キャラメル】を造っています。それが他には真似のできない美味しさになっているのです。
 司馬先生の言う【伝統の中の宝】は、自然が脈々と育んできた素材を、生かすことでもあると思います。

永谷園が“しょうがの知恵”プロジェクトを開始、生姜部の歌も

永谷園が“しょうがの知恵”プロジェクトを開始、生姜部の歌もつくり、9月24日から本格的なテレビコマーシャルも展開をしている。
永谷園には国産生姜の消費拡大と、日本の農家を守ることをお願いしたいです。
【永谷園、しょうがの知恵の記事】
 永谷園は9月24日、「“しょうがの知恵”プロジェクト」を本格スタートすると発表。「永谷園生姜部Webサイト」を通じて生姜料理のレシピを紹介するほか、ブログでも生姜についての情報を提供していく。
永谷園生姜部


数々の不正から高知の生姜と食の安全を守るために

日本で一番の品質の生姜生産地、高知県土佐市戸波(へわ)の生姜圃場 
 高知県は、生姜の生産量日本一の県です。

今、三笠フーズのお米の不正問題や中国の牛乳で日本国中が疑心暗鬼になっていますが、生姜は前々からいろいろな不正が繰り返されて、今でも生姜の農薬の問題、外国産の不正など・・・、噂は絶えません。
 高知県では、約40軒の生姜問屋がありますが、一生懸命正直に生産している農家の国産生姜を支援している生姜問屋。しかしそんな頑張る農家や正直な生姜問屋ほど経営がたいへんなのです。
 今までに、不正表示や産地偽装、病気や農薬まみれの生姜を混ぜた違反があり、それによる生姜対しての消費者の不信や、価格の安い生姜に価格競争で市場を奪われているのです。
農家や問屋さんからは。
「正直者が馬鹿を見る、不正をしないと生き残れない・・・。」「スイスは国産の良いものを外国産の何倍でも消費者はかっている、日本の消費者は10円20円高いと買ってくれない・・・。」そんな叫びが今日の 話し合いで私達NPOにぶっつけられました。
 NPO地域支援農業サロンはそんな農家とそれを支える問屋さんを支援するる活動をすることにしました。
彼らとの話し合いで支援をするには、下記のことを守っていくことを条件にしました。
 私達が支援する生姜は種生姜(種にする生姜はもっとも良い生姜でないと、次のの生産が細ってくる)にできる、日本の種生姜の中心になる生産地の生姜を支援、推薦します。 生姜の中の生姜しか支援推薦しません。
1. 違法農薬の排除、保存料の基準を守ることをする。(もし消費者に健康被害があれば取り返しがつかない)
2. 中国産生姜や親生姜、病気生姜の混入違反の徹底排除。 現在の生姜販売も他の農産物も同じく価格低迷の厳しい状況です。また中国産などの外国産に低価格に押されています。そのために不正が過去に繰り返し起っていますしが、そのような違反をしない。
3.できるだけ化学農薬を使わないで栽培をする。品質が全国トップレベルではないものは支援、推薦しない。⇒それには朝早くから夜遅くまで畑で作業するシンドイ農作業がありますが、彼らは農業が好きで、当たり前のこととして了解してくれました。
 生姜は、国産品を食べましよう。NPO地域支援農業サロンは一生懸命生姜を生産している農家を支援します。

【むらまつねこ太郎】NPOのロゴマークとして許可される




NPO・地域支援農業サロンのロゴマーク
      【むらまつねこ・太郎】
 私達のNPO活等のロゴマークとして、村松先生と小学館の方が特別配慮をしてくださり、【むらまつねこ、名前:太郎】をロゴマークとして使用させていただけるようになりました。
メンバー一同、感激と感謝でいっぱいです。【むらまつねこ】、ビックコミックオリジナルのイメージを大切にして、 NPOのロゴマークとして、NPOが推薦する農産物や加工品、紹介文などにロゴマークとして、農業、環境、高齢者、障害者の未来のために慎重に使用させていただきます。
ロゴマークの文言⇒この商品は、農業・環境・高齢者・障害者の支援活動に、売上の一部を活用させていただきます。
NPOの名称⇒NPO・地域支援農業サロン
NPOの活動公開アドレス⇒http://nekonotaro138.blogspot.com/

龍馬や慎太郎と維新の志は同じ


坂本龍馬が新しい時代の骨格を示した、
  【新政府要領八策】
龍馬はこれと同じ内容の手紙を京都寺田屋で七通したため送った、現在、二通が現存している。
NPO・地域支援農業サロンの事務局があります、高知県安芸市は三菱の創設者、岩崎弥太郎の生家と同じ地区にあります。また男爵イモで有名な川田男爵の生家もあり、平成22年のNHKの大河ドラマ(龍馬伝)は岩崎弥太郎や龍馬が、幕末から明治で活躍した時代が舞台です。隣村には龍馬とともに暗殺された陸援隊長中岡慎太郎の生家もあります。
 三菱の基盤となったのは、坂本龍馬の海援隊と土佐藩の土佐商会です。
三菱のマークは土佐藩山内家の家紋です。

河川敷や自然の中に残したい風景


河川敷にあった木を残した散歩道
 私の実家は、高知の四万十川の支流の、四万十市にあります。昔は台風が来るたびに、増水した川があふれ、家の前の水田地帯は大きな湖のようになり、毎年毎年農家はたいへんでした。しかし河川敷には竹林と大きな木があり、増水した川からの水やゴミを防いでいました。 国土交通省の前進、建設省はそんな竹林や木を切り堤防を作り、水が増水することがなくなりましたが、あの懐かしい風景や淵や瀬はなくなってしまいました。 そんな時、私の実家の前の川の河川敷に残っていた、竹林や木を切り堤防の改修計画が持ち上がり、何とか残すためにたくさんの人が協力、散歩道として残りました。
 今残しておかないといけないものは、たくさんあるのではと思います。

京都 千花の永田さんとポール・ボキューズ


  京都、千花
 私達は、我々の祖先から代々受けついできました、日本の伝統食材や料理にもっと誇りを持つべきです。 今、世界で寿しを初め日本料理が受け入れられて、あたりまえになってきていますが、フランス料理のヌーヴェル・キュイジーヌに多大な影響を与えたのも日本料理です。
 千花の先代の大旦那、永田基男さんが亡くなられて、時々雑誌やテレビに出るようになりましたが、日本料理が、今のように世界中で認知される以前、大阪のホテルにシェフとして来ていた、ポール・ボキューズが1ヶ月通い、「貴方のアイデアを使わしてください」と頭を下げた、 ヌーヴェル・キュイジーヌに多大な影響を与えたのが千花の先代大旦那です。
 先代から直接お話を聞き、ポール・ボキューズが勲章をもらたとき、彼からのお礼の手紙とサインをした写真拝見しました。 この話はオチがあります、親友の新藤がF1 の打ち上げをリヨンのボキューズの店でおこなったとき、ボキューズが勲章をつけて、たくさんの弟子を連れてそっくり返って能書きを言ったので、彼が【ムッシュ永田を知ってるか】と質問をしたら、それから何も言わなかったとのことらしいです。
 それ以来彼はボキューズの店では、もっともいい席に案内されたとのことです。
【千花】                             
 白洲次郎・正子をはじめ数多くの文化人が来店した店として知られ、1970年代には、フランスの料理人ポール・ボキューズが訪れ、ヌーヴェル・キュイジーヌに多大な影響を与えたといわれている。食材、腕、器のすべてが一級品、今もこの店には東京のフランス料理店の人たちがわざわざ食べに来る。また、器は、青磁白磁はもちろん琳派古伊万里尾形乾山清水六兵衛などの美術品クラスのものを使う。

東京農大の学生と高知県入河内村の農家との交流会


農大生との交流会、写真【入河内大根】は文書としての記録は江戸時代から残っていますが、土佐の山村で代々受け継がれてきた大昔からの大根です、生で食べても、煮ても煮崩れしないとても美味しい大根。 もうほとんど絶えかけているのを、保存活動を始めたばかりです。
東京農大宮田先生の引率で、遠路神奈川からバスで農大から15名の皆さんが来高して、中山間の農家との交流会を昨年の2/26.27. 28とおこないました。
 大学の農学部の学生でも最近は、農家出身者は少なく、卒業しても公務員や農協、食品メーカーなどに勤めることが多く。中山間地区の農家の実情を知ることはほとんどありません。同級生の宮田先生からその話があり、ぜひ我々NPOとともに中山間地区での農業支援活動を共にしないかとの提案し、三泊四日の予定で彼らはバスに乗ってはるばるやってきました。
 彼らにとっても高齢者の多い中山間地区の実態を知ることは、専門に農学を勉強した者として、これから何が必要かとの実態を知ることができ、刺激になったようです。これから5年間宮田先生の協力の下に、入河内大根(写真の大根)プロジェクトを進めていきます。
今年も彼らは秋にユズの支援活動にやってきます。
【入河内大根】

今、中山間地区を支える人たち。


北海道興部、ノースプレンファームの牧草地この風景、この美しい牧草から生まれる美味しいミルクか゛、美味しい生キャラメルになるのです。(生キャラメルはノースプレインファームが北海道で創めて作り販売しました。)

 私達のNPOが、高齢者や障害者支援活動を、なぜ我々の活動の中に入れているか。中山間地区の農村が崩壊していく中、若者や体力のある人は都市に出て行き、残っているのはほとんど高齢者です。また障害者も例外ではないです。
 今、Iターン・Uターンなどの田舎暮らしの奨励制作を地方自治体、国を挙げて取っていますが、中山間地区の崩壊はますます進んでいます。
 日本は75歳以上の人口比率が、10.3%になり、原油、原料の高騰、病院の崩壊など、ますます中山間地区の農村にとってさびしい時代をむかえてきています。都市との農村の共生、それが崩れてしまったら・・・。
私達は失ってしまったものの大きさに気がつきはじめて、今までの流れを大きく変えようとする、大きな政治的な変化が起きようとしています。
 しかし今、早急に私達が手を打たないといけないのは、我々の食料をどうするか、農業や漁業の後継者をどうするか。
 我々の活動に賛同して、支援や参加していただける方を募集しています。
それぞれのできること、隣の人と手をつないで、ちょっとした活動に参加をしてみませんか。

農業を農民の手に取り戻そう 。


かつては、小・中学生が200人近くいた村の中心地、現在中学校は閉校して小学校は全校生徒4人、来年には閉校となります。
 中山間の農村の現状を見て、日本という国の危機を感じない人はいないと思います。 日本はかつての輝きを取り戻すことはもう無いのではと・・・。
すでに世界は地球規模での食料の配分がおかしくなってきていますし、かつての日本のように工業製品を世界に輸出するために、日本の農業を踏み台にして疲弊させて、世界から安い食糧を輸入する、そんなことができない状況になってきています。
 その輸入食料も政府が言うように本当に安心安全かというと、次々と起る食の偽装や不正事件、国内でも同様の事件。
 伝統的な食を守ることは、日本の伝統や環境を守ることである、そんなことを忘れてしまったような、テレビのグルメ番組にわれわれは疑問を感じています。食べるのに苦労した時代はそんなに遠い時代ではなかったはずです。
都市の繁栄はそれを支える豊かな農村があったからです。その繁栄もこのままでは続きません、そのために何をすべきか。それを忘れた国家があっという間に滅んでしまったこと、それは歴史が証明しています。
 漁業や農業に就業する若者がいない日本、中山間地区が荒れ果てた廃屋ばかりの日本、そんな日本に未来はあるのでしょうか。
 スイスの繁栄は、あの美しい中山間地区の風景を維持している農家に政府が所得保障をして、高くても国産品を買う、意識の高い国民が守っているのです。

ビックコミックオリジナルの猫にそっくり NPOの愛猫【太郎】



 







ビックコミックオリジナルの猫にそっくりの
NPOの愛猫【太郎】
 私達、NPOメンバーが大学のころから愛読しています。【ビックコミックオリジナル】は私達の生活の一部でした。そして今も毎号見るたびに、青春の数々の思いや、ホットさせられる思いがします。
 連載されている漫画は全国にたくさんのファンがあり、我々が忘れてはいけない、伝統や思いやりなどそんな内容が、毎号100万部近くの部数が読まれているのだと思います。
 私達もこんな時代に、忘れてはいけないものを残す活動と【ビックコミックオリジナル】の、連載されている漫画が教えてくれたことを、忘れないようにしていきます。

司馬遼太郎先生からの伝言 【伝統の中の宝の蔵】


老舗果物店【中央班】千疋屋総本店大島社長、京橋千疋屋谷副社長、高島屋果山の皆さんとの、山村の【伝統食】を食べる交流会、高知県入河内村の皆さんと。
 
私達のNPO活動は、昨年からです。
タレントが紹介するテレビのグルメ番組が本当の贅沢なのか・・・という疑問。
 日本人が営々と守ってきました、伝統野菜や果物、食生活が絶えていこうとしていることに疑問を持ち、今守らないと絶えてしまうと、仲間が集まり活動を始めました。
 今、農業や食料が危機的な状態でいろいろな問題が次々と起っています。
私達は真剣にそのことを考えて、次の世代に何を残すかを考える必要があると思います。

司馬先生が残してくれました、日本人への伝言です。
<伝統の中の宝石の蔵>作家 司馬遼太郎 1977年
 ここ十数年、政治と言う概念を超えたほどに巨大な国家運営が、大胆すぎる取捨てをおこなったために、農業を惨憺たる状況に変えた。  「工業製品を外国に買ってもらう。そのかわりに、外国の農業製品を買う」という国家運営の基本構造が正しかったかどうか、後世の評価に待たなければならないが、ともかく、この基本構造の中で、農業(農政、農業経営、さらには農業技術までふくめて)は、歪曲と変形、変質を強いられ、それが社会に対しあらゆる意味での即応を不可能にしたばかりか、生産の基本というべき二千年来のモラルまでかきまわしてしまった。  この凄惨な状況から農業を救いだす道はいくつかあるかもしれないが、まだ一部の賢者の意見にすぎない。もっと多数の農民・非農民が、伝統のなかの知恵という宝石の蔵である古農書を検討し、そこからすぐさま何を得るというよりも、まず検討を仕直すという姿勢をとるところから再出発する必要があるのではないか。

NPO・地域支援農業サロンから)のご挨拶、公開blogの開設。













【NPO・地域支援農業サロンからのご挨拶】 
NPO・地域支援農業サロンは、中山間地区の農業や環境保護、高齢者や障害者の支援を、活動目的としたNPOです。その公開ページ(blog)の開設をしました。 これから私達の活動報告や、私達の思いを事務局としてブログとしてまとめていきます。 これから皆さんの支援やご意見、ご指導をえて、中山間地区の農業や環境保護活動、高齢者や障害者の支援活動してまいります。 多くの方の参加や支援を歓迎します、今後よろしくお願いいたします。
     
NPO地域支援農業サロン
会長 中屋健次郎 
理事長 宇田尚朗