大学の先生と昼休みに、食事をしながら、話をしました。
A教授は県の産業の振興委員です。
農林水産業の最大の問題は、【農業者や漁業者が自分で値段をつけれないことだ】、県の推進会でその話をしたら【それはできません】と笑われてしまいました。
しかし、農家の直販店(農家が自分で値段をつけれる)は全国ではやっています。スーパーもそのようなコーナーを設けて結構繁盛しています。農家もただ農協に任すだけではなく、経営の中に自分で値段をつけて生産したものを販売する、そんな経営をしないと農家はもう生き残れません。その原因は量販店が最初に販売価格を決めて仕入れをするからです。
日本人は、エネルギーや食料の未来について無関心すぎます、経済的にも、日本の知的財産も大学の力も落ちています。
ノーベル賞で大騒ぎしていますが、短期の成果しか評価しない日本に、基礎研究や農業や漁業のような代々続いてきたものが、額に汗して頑張る伝統や仕事がなくなったらもう日本に何が残るのか。
金を転がして稼ぐようなことが・・・と退官間近の大学教授は、大学の質素な食堂のテラスで我々に静かに話をしてくれました。
先生は最後に【今度の経済破綻は高い授業料についたけど、日本にはまだたくさんの可能性があります】と我々に託してくれました。
今の学生で数学や科学のできるやつは、金融工学に進みます、その方が儲かるからです。
ノーベル賞を受賞した先生の奥さんが、自宅の小さな台所でカレーをつっているのがテレビで放映されていましたが、インタビューで【海外旅行に行ったことがないので楽しみです】と言っていました・・・。日本の研究の実態は厳しいです。日本はもっと大学の基礎研究に研究費をかけるべきです。すぐに役に立つような研究はずくに役に立たなくなるのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿